努力値の便利技&ポケモンの耐久性能 [育成論 努力値関連]

こんにちは、スグハです。
台風が来ていましたが、皆さんは御無事でしたか?
当ラボは運よく無事でしたが、自然災害は本当に怖いですよね。


前回のクイズの答えですが、答えは0です。
わざマシンのが何度でも使える様になり、ppは忘れさせた時の技の残りppになる様、仕様が変更されております。

その後ゴロウ君は悪あがきとすごいきずぐすりの物量作戦でなんとかチャンピオンを倒した模様です。

(……いつか出世払いで薬代巻き上げてやる!)



それでは、前回予告のあった通り、今回は2つのお題について紹介させて頂きます。

○努力値を稼ぐ時の便利な方法

○耐久性能を考えた努力値配分効率(チョコっと上級者向け)

の2つのテーマで、少しまた長いのですがおつきあいください。



【努力値稼ぎ】


努力値を貰う方法は前回紹介しましたが、便利なアイテムがあります。

・きょうせいギブス ……持たせているときに努力値を得るとその量が2倍になります。

・パワー○○    ……バトルサブウェイのポイントを溜めると貰えるアイテムで、
            持たせているときに努力値を得ると対応したステータスの努力値が4貰えます。
            例:パワーベルト(ぼうぎょ)を持たせてミネズミ(こうげき+1)を倒すと
              こうげきの努力値1とぼうぎょの努力値4がもらえる。

・がくしゅうそうち ……経験値と一緒に倒したポケモンの努力値がそのまま入ります。
            ※経験値は分割配分ですが、努力値は全員に正規の量が入ります。


そして、さらに「ポケルス」と言う謎のウィルスがおり、これに感染したポケモンは
貰える努力値が2倍になります。

この2倍はどうぐによる増加効果を計算した後にかかる為、
きょうせいギブスを持ったポケモンが努力値4のポケモンを倒すと4×2×2=16となり、
パワー系アイテムを持ったポケモンが努力値4のポケモンを倒すと(4+4)×2=16となります。

特にパワー系の場合、努力値稼ぎをしやすい+1や+2のポケモンを倒した場合で
(1+4)×2=10
(2+4)×2=12となるので、非常に効率がいいです。




ポケルスはやせいのポケモンにごく稀に感染しており、戦闘終了時に自分のポケモンに感染する事があります。

また、感染したポケモンはステータス画面にポケルスの文字が現れ、
感染中のポケモンを手持ちに入れた状態で戦闘を行うと、感染したポケモンの前後1体が8分の1の確率で感染します。

手持ちに入れたまま夜0時を迎えると、4日以内のいずれかの0時の時点でポケルス状態が治ってしまうのですが、

パソコンに預けているとこのカウントはされません。


また治った後も通称「免疫状態」と呼ばれるマークが付き、努力値2倍の効果は残りますが、感染力は失われてしまいます。



ポケルスは以前、ルビーサファイアの時代に運よく感染した事があり、
パソコンを使ってポケルスを大切に増殖させていたので今もいっぱい居ます。

もし要望がありましたらWifi経由などでおすそ分けしますのでコメント等いつでも待ってます。




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ここからはちょっと慣れたトレーナーさん向けとなります。
ただ結構理解さえしちゃえば実用的な内容なんで是非読んでみて下さい。


皆さんは努力値を割り振る時、HPとぼうぎょ(orとくぼう)と考えた時、何を優先的に上げますか?


どちらかと言えば物理にも特殊にも影響するHPの方が得なんじゃないか。

とか、

同じ1を振るなら防御側に振った方が効率が良くないとシステム的におかしいんじゃないか。

とか、考えたことはありませんか?


それでは今からその謎について実数計算を交えて明確な判断基準を考えてみようと思います。

※表記の便宜上ここでは物理・特殊を区別しない為、漢字で防御と言う表現はステータスのぼうぎょととくぼうの両方を指す事にします。
※ポケモンがダメージを受けてどれだけのHPを残して耐えられるかと言う能力をまとめて「耐久性能」と表記します。



基本的な考え方は以下の順序になります。


・仮想敵の攻撃性能を一定に仮定する。

・同じ努力値に対する防御とHPの上昇効率を考えます。

・ダメージを計算し、努力値1に対してHPと防御がそれぞれどれだけのダメージを受ける事が出来るのかを考え、比較します。


要するに、HPが1上がる事はダメージを1減らすのと同等と考え、防御が1上がった時に減少するダメージと比較すると言う事です。

但し、この考え方の前提には単発のダメージ比較となっている条件が上げられる為、
小さなダメージによる持久戦になった場合はダメージ回数分だけ防御側の耐久性能が上がります。
が、昨今の火力インフレになっているバトル環境(→高火力の技が飛び交うバトルが多い)から見ても、
単発での比較検証を行った方がより実践的であると考える為、この様な前提とします。



まず、努力値によって上昇するステータスの実数値を考えます。

前回の内容で紹介している為、詳しい内容は割愛させて頂きます。
(ナニソレ?って方はこちら→


では、この計算式を扱いやすい様に決まっている部分の実数を代入して変形しておきましょう。

------------------------------------------

【HP】
Lv50時に個体値31の場合のHP=(種族値+75.5)+(努力値÷8)

よって、努力値が0のHPは種族値+75.5(小数点以下切り捨て)となります。



【HP以外】
Lv50時に個体値31の場合のステータス={(種族値+20.5)+(努力値÷8)}×性格補正の±10%


よって、HP以外では努力値が0、性格補正が無い場合には、種族値+20.5(小数点以下切り捨て)となります。




(ちなみに、個体値が31より低い場合、個体値が1減る毎にステータスが0.5減ります。)

------------------------------------------


上記より、性格補正の掛からない条件下ではHPも防御もどちらも努力値8につき1上昇と言う結果は一定ですね。





では、次にダメージ計算はどうなっているのでしょうか。

((攻撃側のレベル × 2 ÷ 5 + 2)× 技の威力 × 攻撃側の能力値 ÷ 防御側の能力値 ÷ 50 + 2)×(0.85~1.00)

→ポケモン第五世代・対戦考察まとめwiki様より引用


ちょっと長いので、解る範囲を実数を代入してこれも変形しておきましょう。


攻撃側のレベル=50なので、初めのカッコ内は50×2÷5+2=22となります。

すると、式の右の方にある÷50の部分までは掛け算と割り算だけで構成している為、順序を入れ替える事ができますね。
この22を先に50で割っておきましょう。

22÷50=0.44

また、式の右端にある+2は定数で今回考えるダメージの軽減効率には影響が無い為省略します。
同じく、式の右端最後にあるカッコ内はダメージの乱数による振れ幅なので、省略します。


すると、以下の様にまとめる事ができます。

0.44×技の威力×攻撃側の能力値÷防御側の能力値



そこで、今回は防御側の変化について考えたいので、技の威力と攻撃側の能力値は一定と考えます。

とりあえずその一定である部分の、「0.44×技の威力×攻撃側の能力値」と言う部分を、「定数 a」として表記します。

以下 a と言う文字が出てきたら 「0.44×技の威力×攻撃側の能力値」 の事だと思ってください。


aを使って書き直すとこうなります。


 a÷防御側の能力値


随分見やすくなりましたよね。


では、この式の答えをダメージの基本として考えるので、yとしてみましょう。
また、考える必要のある防御側の能力値をxとしてみましょう。

すると、

y=a÷x

と言う模範的な反比例の公式が出てきました。

学校でチラっとは見た記憶があるのではないでしょうか。反比例の曲線グラフを思い浮かべて下さい。

この曲線の特徴は曲がり方にあります。

曲線の曲がり方が縦に近い傾きから横に近い傾きに変わる、真ん中の折り返し点に注目します。

この様な傾きの変化を考える場合、微積分の概念を使えば簡単に表せるのですが、そのやり方について解説すると長くなるので
学校の授業や自力で調べるなどして下さい。

ここでは微積分を知らない方にも解り易い様、この真ん中を求める考え方から簡単に説明させて頂きます。


 y=a÷x と言う式は、aが一定なので言い換えれば、y と x を掛ければいっつも a になるよ。

という意味を表しています。

式上では x を左辺へ移行すれば÷が反転して×になるので、y × x =a となりますよね。


そこで、今回考えたい真ん中の点とは、「曲線の傾きの絶対値が1になる瞬間」なのですが、

簡単に言い換えれば傾きが45度になるポイントを探していると言う事です。

なんで?と言う理由ですが、防御1を上げた時にダメージが1減る部分を探しているからです。

曲線の形を見て解るように、xの値が低いうちは(防御が低いうちは)xが増える毎にy(ダメージ)がいっぱい減ります。
でも、真ん中を過ぎるとxの値がいっぱい増えても(防御をいっぱい上げても)y(ダメージ)はチビチビとしか減らなくなってしまいます。

この真ん中とは、x=yになる瞬間の事なのです。

と言う事は、xとyを掛けていた式の内、yがxと同じと言う事なので、xを2回掛けているのと同じ状況になりますよね。

よって、xの二乗=a となる時のxの値が折り返し地点、つまり、真ん中になるという事なのです。


数学には√(るーと)と言う便利な記号があります。

○○を2回かけたら△△になるよ。と言う時の○○の事を、 √△△ と表します。

電卓にも √ と言うボタンが付いているものもありますよね。

簡単な数字で考えると、2を2回掛けたら4になります。 と言うのを√で表すと、

√4=2 と言う事です。

3×3=9なので、√9=3となります。

上の式も同じように、xを2回掛けたらaになる。と言う事なので、

  √a=x となりますよね。

よって、√a の値を考える事でどこまで防御を上げた方が得なのか、が解ります。



では、実際に√aの値を考えてみましょう。



例えば、ゴウカザルがストーンエッジを撃ってきたとします。

ゴウカザルの攻撃種族値は104なので、Lv50で性格によるこうげき上昇、努力値は252として考えると、

こうげきのステータスは171となります。


ストーンエッジの威力は100ですので、

 a=0.44×100×171=7524  となります。

よって、√a=86.74となります。(ルートの答えを求めるのは電卓でやりましょう。)


効果抜群をとられ、2倍の場合は単純にaを2倍にして考えましょう。

 a×2=15048となり、√a=122.67です。


(小数点以下切り捨て)


 この様な√aの値は、仮想敵からの攻撃を受ける場合に効率的に耐久性能を上げる為の防御の目安であり、

その数値になるまでは努力値を防御側に優先的に振り、そこから先はHPに努力値を振り込んだ方が

より効率的にダメージを軽減できる事を表しております。




さらに、物理か特殊かも解らないので、HP?と言う考え方については

HPを2上げる場合と「ぼうぎょ」か「とくぼう」を1だけ上げる場合の比較をすれば求められます。


この場合、ダメージ量をHPはそのまま軽減する為、y=a÷xの式の内、HP側をyと同等に考える事ができます。


先程は防御を1上げてダメージが1軽減と言う場合だったので、傾きの絶対値が1であるポイントを探しましたが、
次は防御を1上げてダメージが2軽減できるポイントを探すのです。


と言う事は、y=2x という式が成り立ちます。

y=2xと言う事は、2x × x =a  となり、 xの二乗=a÷2 と言う式になりますね。


√をaに掛ける前に2で割ってから答えを求めれば、その目安ポイントが割り出せるという事です。



上記のゴウカザルの最初の例(こうかは普通の1倍)で考えると、7524÷2=3762となり、

√3762=61.33です。



レベル50で防御側のステータスが61になる為には種族値が最低で41あれば努力値を無振りでも超えられるので、

このゴウカザルのストーンエッジの場合にはほとんどのポケモンがHPを振った方が効率的だと言う結果になりますね。


この様にして効率的なポイントを割り出して仮想敵からの攻撃の目安を効率的に受けられる様な努力値配分をすれば、
より効率的に耐久性能を上げることができるでしょう。



おさらい
------------------------------------------

HP以外のステータス

 Lv50時に個体値31の場合のステータス={(種族値+20.5)+(努力値÷8)}×性格補正の±10%


ダメージ効率

 √(0.44×技の威力×攻撃側の能力値) の値までは防御側に努力値を振った方が得


性格補正無し&努力値無振りでいい最低限の防御種族値

 ダメージ効率で得た答え-20.5

------------------------------------------


その他、しんかのきせきを使う場合は防御のステータスが1.5倍になるので、
同等の防御を得る為に必要な努力値量が1.5分の1になります。



こんな具体例が欲しい、等要望ありましたらコメントにて受付させて頂きます。





では、長くなりましたが恒例のクイズコーナーとさせて頂きます。


「ふゆう」の特性を持ったフライゴンが「あなをほる」で地中に潜っているターンに
敵からの「じしん」を受けるとどうなるでしょうか?

答えは次回!

追記】

 巷では「最硬」や、「耐久指数」などと言った言葉が飛び交っていますが、
どうやらそれらの大本はここの計算の様な仕組みで語られている様です。

 ただ、
「HP:防御(ぼうぎょorとくぼう)=2:1が最硬!」
「ぼうぎょ:とくぼう=1:1が最硬!」
と言う内容が一部では噂されている様なのですが、最硬と言うのはやはり
HPと防御に252ずつ努力値を注ぎ込んだ型になりますので、
(物理・特殊に特化させる為、逆側はHPのみの影響になります)
最硬と言う言葉が少し語弊を生みますが、
「努力値を全て耐久ステータスに注ぎ込む前提の中で、
物理・特殊両方を合わせた耐久性能が一番効率的な振り方」
を目指しているものの様です。

 しかし、上記の計算でもわかった様に、
それらの効率は仮想的の攻撃力によって大きく変わってしまいます。
それによってHP:防御=2:1にはならない場面も当然出てきます。
また、その攻撃力によっては防御側の方がHPよりも効率的になる範囲が
かなり広くなる場合が有る為、
元々の受け側のポケモンの種族値で、ぼうぎょととくぼうにある程度の差が有った場合、
ぼうぎょ:とくぼう=1:1にはなりません。

当記事の計算でも明らかになった様に、
重要なのは仮想的の設定をどこに置くかによると言う事なので、
そのポケモンのタイプや技、種族値と言った個性的な内容を含め、

「どのような敵に対し耐久性能を維持する必要があるか」を考える必要性が確認できます。

そこから考えれば、
物理アタッカーに役割を持ちたいならばHPとぼうぎょへ全て注ぎ込んでしまう。
なんて方法の方がよっぽど自然で、ポケモンも戦いやすいですよね。

 こういった効率化の観点が必要になるのは、アタッカーで素早さを調整し、
あまった努力値をどこに振ろうか、と言った場合や、
 攻撃面も耐久面もそこそこの性能を持ったポケモンで物理・特殊両方の仮想的に対し
そこそこの耐久性・攻撃力を持たせてギリギリで撃ちかって行く型の様な場合などで
特に有効な方法だと考えられます。

 いくら効率的に努力値を振った所で、それ以上の攻撃が飛んできてはひとたまりもない事を
一応頭に入れておいて下さい。
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